3日(金) 飛行船

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昔は意固地になってお客さんのリクエストを受け付けなかった僕であるが、新しい店になってからは極力お客さんが聴きたいというものをかけるようにしています。
 
若い頃に音楽に親しんできた人達が、レコードを売ってしまったり、オーディオ環境が整わなくて思う存分音楽を聴けない方々が多いというのをよく聞く。
 
そして、今の若い人達も知らない音楽に興味があるのならどんどん僕の知っている、そして持っている範囲で聴かせたいです。
 
そういう場としてもっと「飲み屋」を使っていただけたらホントありがたい!!
 
僕が若かった頃は、飲み屋が音楽を知る重要な情報源だったりしたものだ。
 
だからなけなしの金を握りしめて、せっせと飲みにでかけたものである。
 
「今日はどんなもの聴けるのかな?」って。
 
そういう飲み屋が21世紀も存在しててもいいですよね?(笑)
 
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最近来ていただく僕より一回り弱上のお客様からのリクエストが今日の一枚。
 
近くの親戚のお嬢様を連れてきていただいた。
 
「近くに住んでいるから、これからよろしくね」って。
 
そうそう、こうやって昔はお客さんが繋がっていたものです・・・・・。
 
「マスター、ゼッペリンのファースト、持ってる?」
 
「・・・・あ~すみません、CDしかないんですけど・・・・・・」
 
「あ、もうこうなったらCDでいいよ!!
 
そのCDのB面最後の曲が好きなんだよ!!よろしく!!!!」
 
昨日一番グッときた言葉がこれ。↑
 
そう、CD時代になっても感覚は「B面最後の曲」なのです(笑)。アナログ万歳!!
 
 
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レッド・ゼッペリンの69年のデビュー・アルバムがこれ。僕が持っているのは95年にイースト・ウエスト・ジャパンから出た「スーパースター・デジタル・リマスター・シリーズ」のやつ。その後に出た03年版のリマスター&紙ジャケのシリーズはかなり音がよいので、これからご購入するかたはこちらを是非。
 
ゼッペリンのアナログ盤は実は一枚も持っていない。
 
これから購入するのなら、どうせならオリジナル盤で、と思っているのだが、どうにも高くて手が出ません。
 
ちなみにこのファースト、オリジナル盤のファースト・プレスのセンター・レーベルはブルーのアトランティック。昔高円寺のUK盤専門店で見かけたら8万円もした!!!
 
いわゆる「ハードロック」というものに昔から馴染まなかった僕は、ゼッペリンを聴きはじめたのがとてつもなく遅い。おそらく40歳に手が届こうとするくらいからなのです。
 
けど、それがよかったのか、今は楽しんで聴けてます。ブリティッシュ・トラッドや60年代英国のR&Bやビート・バンドを経由したあとに必然的にこのバンドにたどり着いた感じです。
 
ゼッペリンを「ロック・アイドル」として一度も見た事のない僕は、ジミー・ペイジのギターを聴きながら
 
「あぁ、やりたいことはよくわかるんだけど、下手すぎる!!」といつもほくそ笑みながら彼らが若き日の演奏を大音量で聴いているのでした(笑)。