STRAY CATS

今日は寄贈レコードより。
 
見たこともない、というより今まで気にしたことのないストレイ・キャッツのレコードが入ってた。
 
 
STRAY CATS「BUILT FOR SPEED」1982年、EMI AMERICA盤オリジナル、シュリンク!!
 

調べてみたらこれがUSデビュー盤だった。
 
内容は1,2枚目を合わせた当時のベスト盤内容。プラスこのレコード用の書き下ろしの表題曲。
 
1枚目と2枚目は随分と音像が違うので、一枚のアルバムに収めるべくリミックスされてる。
 
これがまたいい塩梅で新鮮に聴けます。
 
 
当時アメリカで随分と売れたレコードらしく
 
全米チャートで2位。
 
ちなみに当時の1位はマイケルの「スリラー」だそうで。そりゃ抜けないわな(笑)。
 
 
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ということで、当時の彼らのお話を少し。
 
ストレイキャッツはニュー・ヨーク州ロングアイランド生まれの、れっきとしたアメリカのバンドなのだが
 
1980年、ルーツ・ミュージックたるロックン・ロールなどアメリカで売れる気配など全くなく
 
彼らは活路を英国はロンドンに求めた。
 
当時のロンドンはパンク出現から最もヒップな都市で
 
そういった意味では、YMO以降ロンドンとリンクしていた当時のTOKIOも最先端都市だったんだけど
 
 
まぁ、それは置いといて
 
 
彼らのライブパフォーマンスはすぐに話題となり、あっという間にアリスタと契約
まずは英国デビューを飾った。
 
プロデュースはロック・パイルのデイブ・エドマンズ。
 
「パブ・ロック」というアメリカン・ルーツ・ミュージック愛好家がわんさかいる英国の地盤
 
セックスピストルズの成功以降、ロカビリーやジャングルビートに次を求めたマルコム・マクラーレンが見出した「アダム・ジ・アンツ」「バウ・ワウ・ワウ」なんかの音に
 
ストレイキャッツはうまくはまった。
 
 
あとは3人の「ルックス」ね。
 
ティーンはやられるよね、あれは(笑)。
 
ビートルズもそうだけど、アイドル性って意外と大事なのでありますよ。
 
 
スキャンダラスも当然ありで。
 
ストーンズのツアーの前座として起用されたキャッツだったが
 
ミック・ジャガーの嫁だったか恋人だったかが
 
ドラムのスリム・ジム・ファントムにお熱を上げてしまい
 
ミックが激怒して前座を外された
 
そんな話をおぼろげながら覚えてます(笑)。
 
 
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で、そこからの
 
要は「逆輸入」でストレイキャッツアメリカで売れたのです。
 
 
そのパターンってよくあって。
 
古いところでいえばジミ・ヘンドリックス
 
80年代当時でいうと、プリテンダーズのクリッシー・ハインド。
 
「THE FIRST CUT IS THE DEEPEST」で有名な黒人ソウル・シンガー、PPアーノルドは、逆に英国に根を下ろした。
 
ジェイムス・テイラーは、アップル・レコードに見出されてピーター・アッシャーのもとで最高なデビューアルバムを作るんだけど、まったく売れず
 
失意のもと、米国に戻って「FIRE AND RAIN」を作り70年代を代表するSSWになった。
 
 
人生なんてわかんないもんだよ、ね。
 
 
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もう随分オッサンになって、アイドル臭も完全に抜けきった彼ら(笑)。
 
そんな彼らを未だに追い続けるのは
 
限りなく注ぐロックン・ロールへの愛情ですよ。
 
その深さ。
 
もうね。どれだけ腹が出ようともさ
 
それだけで十分です(笑)。
 

 
 
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1985年の「ライブエイド」生中継がきっかけなのか(フジテレビだったかな)
 
民放で巨大ライブイベントが、深夜によく放送されてた。
 
「ファームエイド」も生中継してなかったかな?
 
 
そんな流れで観た1983年の「USフェスティバル」。
 
このストレイキャッツのライブの衝撃ったらなかったな。
 
何十万人と集まった観客に挑む
ペラペラな3ピースのロックンローラーの男気は
 
ライブエイドで個人的に感動したクイーン、U2エルヴィス・コステロを遥かにしのぐものだった。
 
リンク貼っておくので是非観てくださいな。
 
あとは最初の再結成後(何度も繰り返してます:笑)にリリースした
「GENE AND EDDIE」ですね。
 
これでもかとぶち込んだ
 
極上のロックンロール賛歌です。
 
こういう人生のパイセンがいるから迷わず言えますよ。
 
 
ロックンロールが最高なんです!!!