13日(日) 変わり者

イメージ 1
 
この写真、本日の本文とは全く関係ありません。
 
誰だ?
 
わかんないよね(笑)。
 
この人、名前はジョン・ルーニーという20歳のフットボール・プレイヤー。現在ティエリ・アンリラファエル・マルケスが所属するアメリカはNYのレッドブルズにいます。
 
ピンときた人はフットボール好きですな。
 
そう
 
あのウエィン・ルーニーの実の弟です。
 
偉大なる兄の影にはどうしても隠れてしまいますが、
 
みんなこうやって、自分の居場所を探しながら一生懸命生きてます。
 
いや~僕も頑張らないと・・・・・・。
 
 
*****************
 
イメージ 2
 
で、今日のレコードは
 
自分の居場所を確保して、てこでも動かない人を(笑)。
 
その人はボブ・ブロズマン。NY生まれで、ナショナルのリゾネーター・ギター使いの名手であります。
 
「リゾネーター・ギター」とは、エレクトリック・ギターが生まれる戦前に、ギターの音量を増幅させるために、ボディにアルミの共鳴板をつけたギターのこと。
 
イメージ 3
写真は無断掲載です。元ネタの方、申し訳ない・・・・使わせてもらいます。
 
これ、異常に重い。なにせ、ネック以外は全部金属なので。
 
で、音は全てギターの前面に出るように設計されているので、弾いている人間にはあんまり音が聴こえない(笑)。
 
その代わり、普通のアコースティック・ギターよりはるかにデカイ音がします。
 
そしてその独特の金属音はなにものにも替えがたい美しい音です。
 
特に戦前のモデルはちょっと信じがたいくらいに素晴らしいです。相当古いモデルを友人が所有していて弾かせていただきましたが、
 
いや~凄かったです・・・・・・。
 
***************
 
そんなギターで、高度なテクニックを駆使し、ハワイアン、ブルーズ、ジャズ、ラテン、カリプソなどなどの戦前の音楽ばっかり奏でる輩がボブさん。
 
このアルバムは81年にカリフォルニアの「キッキング・ミュール」というところからリリースされた「BLUE HULA STOMP」というアルバムです。
 
これ収録、リゾネーターギターのサウンドの美しさをスライド・バーで存分に発揮したスタンダード曲「BODY AND SOUL」が僕の大のお気に入りです。
 
イメージ 4
 
97年の来日の際に、御茶ノ水のディスク・ユニオンの会議室(笑)で、ライブ&サイン会&クリニックが行われて、僕も目の前で彼の超絶プレイを堪能したのですが、いやはや凄かったです。
 
その指さばきの極意を教えてくれ、と彼に質問したら
 
彼はこう答えました。
 
「とにかく練習あるのみ。弾きつづける事。好きだったらひたすら練習しろ!」
 
と、まるで星一徹みたいな人でした(笑)。
 
頑固一徹の彼。
 
昔読んだインタビューではこんなことを言っていた(ウル覚えであるが)。
 
「CDなんてクソだ。LPだってなってない。真の音楽はSP盤にこそ刻まれている」だって。
 
CDプレイヤーも普通のレコード・プレイヤーもないらしく
 
音楽を聴くときは蓄音機のみ。
 
そんな頑固な彼は、
 
ハワイアンの解釈を巡って、あのライ・クーダーとは犬猿の仲だとか(笑)。
 
確かに、表現方法や目指すところを考えれば言いたい事はわかりますが・・・・・
 
お互い大人ですからねぇ(苦笑)。
 
そして、50年前の世界に生き続ける彼は
 
稀代のアロハ・シャツ・コレクターらしいです・・・・・・
 
日本からの入植者が持ち込んだ着物を再利用して作った初期のアロハ・シャツも
 
相当奥深い世界でございますよねぇ。
 
でも、こういう人が
 
よくわからない信念を持ち続けて生きていける社会は
 
ある意味健全だと思います。
 
 
・・・・・僕も他人からはそう思われているんだろうかねぇ????(笑)
 
 
*******************
 
クリニック終了後にサインを頂いた。
 
「僕は吉祥寺で『HAVANA MOON』というバーをやっているんです」
 
そしたら彼はこう言った。
 
「HAVANA MOON、いい曲だなぁ。50年代のチャック・ベリーが作った曲の中でもベストのうちのひとつだ。BUENOS NOCHES!!!頑張ってくれ!!!!」
 
そして僕のこのレコードにイカシたサインを描いてくれました。
 
ボブさん、ありがとう。
 
このレコード、一生大事にします!!
 
イメージ 5