From リンゴ追分 To RINGO その3

さて、話を進めなければ。
 
個人的な所有物がはるかジャマイカに届くのはなかなか可能性が低いというところまで前回書いた。
 
あとはどんな可能性があるか、だ。
 
この「りんご追分」がアメリカで発売されていれば、可能性はなくはない。
 
美空ひばりは1950年に師匠の川田晴久あきれたぼういず)と共にハワイから西海岸にかけてアメリカ公演を行っている(これ、CDにもなってます)。
 
なので少しは知名度があったはずだ。
 
と思いいろいろ調べてみたが・・・・
 
 
どうやらその形跡はない。
 
52年にSPで出されたこの曲は63年に7インチシングルで再発されている。
 
時代的にはスカタライツがカバーした時期に最も近い。

イメージ 1

 
 
しかし、当時のジャケットを見ると、ローマ字表記がひとつもなく彼らが「RINGO~」として認識できる可能性は皆無であろう。
 
 
となると
 
可能性はあと一つ。
 
リンゴ追分をカバーした別のものを聴いたのでは??
 
ということだ。
 
これが今回の最大のテーマ。
 
実は米国発売があったかどうかe-bayを検索しているときに気がついたのだ。
 
 
「リンゴ追分が海外で他にカバーされてるの?」
 
 
そうなんです。
 
されてます。
 
しかも、僕、そのレコード持ってました(笑)。
 
うっかりこのジャンルを見逃してました。
 
ハワイのエキゾチカ・ミュージックです!!


 
 
さてさてご存知の方も当然多いと思いますが、
 
今一度「エキゾチカ」とは?
 
 
これは、アメリカ西海岸のクール・ジャズから派生した音楽で、ハワイのマーティン・デニーという人が始めた。
 
イージーリスニングとして位置づけられるが、打楽器や鳥や動物の鳴き声などのSEを多用し、非現実的な架空の熱帯地方をイメージした音楽で。
 
またオリエンタリズムも積極的に取り入れ、
 
そのため日本の音楽も沢山カバーされていたのである。
 
当然ハワイでは日系人が沢山住んでいたので、日本の音楽の需要はあったのだ。
 
エキゾチカミュージックはアメリカ本土でもよく聞かれていた。
 
50~60年代初頭は戦後の右片上がりの景気の中、オーディオ・システムがモノラルからステレオに移行してきたので、
 
そのステレオ・サウンドを体験するためにこういったSEがふんだんに入った音楽が好まれていたのである。
 
汽車が右から左へ移動するレコードとかね(笑)。
 
90年代頭には日本でもこういったへんてこなレコードを「モンド・ミュージック」と呼んで盛り上がったことがありましたねー。
 
 
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ジャマイカで国産音楽「SKA」が生まれる前、
 
サウンド・システム」と呼ばれる屋外型ダンスホールで提供されたダンスミュージックは、システムオーナー達がアメリカで買い付けたR&Bなどのレコードがメインだった。
 
その後国内でスカが誕生し、国内生産したレコードにとってかわられるのだが、
 
米国買い付けという習慣はジャマイカでは当たり前だったのではないだろうか?
 
 
スカタライツはオリジナル曲もさることながら、多種多様なカバー曲を吹き込んでいる。
 
特に映画音楽のカバーは多く、007とか、あとはヘンリー・マンシーニなんかの曲も多く取り入れている。
 
こういったものはレコード屋に行けば、大抵は「サウンド・トラックその他」のコーナーに置いてあるはずで
 
その他には米国本土で需要があったエキゾチカミュージックが紛れ込んでるだろうし
 
映画音楽ネタを探すついでにちょっと怪しめなジャケットについつい手が出てしまう可能性は
 
 
・・・・十分にあると思う。
 
 
これが今回の推測です。
 
 
「日本のリンゴ追分はハワイ経由でジャマイカにたどり着いた」
 
 
どうかな?
 
結構本当っぽいと思うのですがねぇ。。。。
 
 
ま、こうやって想像を巡らせて音楽聴いていくのは楽しいもんなのであります。
 
 
正しい答えは誰にもわかんないけど(笑)。
 
 
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今回可能性があるかな、と思ったレコードは3枚。
 
マーティン・デニーの「EXOTICA Ⅲ」

イメージ 2

 
アーサー・ライマンの「TABOO

イメージ 3

 
MODERN SONGS OF JAPAN

イメージ 4

 
の3枚。
 
 
マーティン・デニーは前回書いたBメロを演奏していない。スカタライツもBメロをやっていないので可能性としては高いかも。そして同じトップ・デック・レーベルで演奏した最重要曲のひとつ「SKARAVAN」、つまりデューク・エリントンのキャラヴァンもこのアルバムに入ってるのでますます想像が膨らむ。


 
 
しかし、このアルバムに作詞作曲のクレジットが入ってないのです。
 
スカタライツ・ヴァージョンにはクレジット入ってるのでねぇ・・・違うかな?
 
 
アーサー・ライマンのは
 
・・・・持ってたけど売っちゃったんだよな~。
 
93年にハワイに行ったとき
 
まだアナログレコードが沢山残っていて
 
200枚くらいハワイアンやらエキゾチカやら購入したんですよね。
 
でもある時期「こんなにアホな音楽ばっかり持っててもしょうがないや」って
 
エキゾチカ物はほとんど処分しちゃった。
 
 
アーサー・ライマンは1枚
 
 
よく聴いてたものは残したけどね(未だに聴いてますが)
 
 
なのでアーサー・ライマンに関しては確認できず。
 
 
残りのMODERN SOGS OF JAPANは未聴。
 
調べてみるとリリース先は

49thState Hawaiiというレーベル。

 
ここはハワイアンの良質な音源を出していて、僕も何枚か持っている。
 
 
その他、日系人向けに日本の曲をカバーしたレコードも結構リリースしている。
 
演奏は「CLUB NISEI ORCHESTRA
 
まぁ、不思議な感じなイージー・リスリングなんだろうな。
 
このアルバムには作者クレジットがちゃんと入ってるので可能性はありそうだ。
 
 
CDにもなっているので、興味がある方は是非購入して検証してみてください。
 
僕はこれ以上ろくでもないレコード増やしたくないので止めときます(笑)。
 
 
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ということで3回にわたっていろいろ妄想したことを書いてみました。
 
 
埼玉の片田舎の6畳間で毎日こんなこと考えながらレコード聴いてる次第であります(笑)。
 
付き合いいただいてありがとうございましたー。