番外編その2:笑いとかっこよさの相関性

YouTubeを取り上げると、ついつい横道にそれてしまうのが常ですが(笑)。
 
ジョン・ベルーシを観たら、こちらもやはりご紹介しないと。
 
まぁ、ロック界ではとんでもなく有名な映像ですが。
 
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前回ご紹介したTHE BANDが1976年におこなったラスト・パフォーマンスを、
 
マーティン・スコセッシが撮影した「THE LAST WALTZ」から。
 
この映画の裏話や時代性は、またアルバムを紹介する時にしますが
 
多数のゲストを呼んだライブ・セッションでも一番のハイライトがこのヴァン・モリソンボブ・ディランでしょう。
 
北アイルランドのベルファウストが生んだ史上最高のブルー・アイド・ソウル・シンガーが「ベルファウスト・カウボーイ」ことヴァンさんです。
 
実際、当日のコンサートは6時間にも及ぶ長丁場で、
 
メンバーもお客さんもとにかくダラダラ(完全ブート盤なるものを聴くと、その酷さが実感できます)。
 
 
そんな時、このカウボーイがステージに現れて、気合を再注入!
 
舞台は俄然やる気を出し始め、ライブの終盤に向けて見事な盛り上がりを見せます。
 
 
ヴァン・モリソンの気難しさはつとに有名で
 
この日もステージに上がるかどうか、最後までもめてたそうな。
 
なんでも理由は
 
「ステージ衣装が気にくわない」
 
だと(笑)。
 
この「チビ・デブ・ハゲ」の素敵なお笑い3要素を完璧に満たしたカウボーイは
 
それでも、舞台に上がったら最後
 
完璧で圧倒的なパフォーマンスを披露します。
 
中盤のロビー・ロバートソンのギター・ソロに呼応するスキャットから
 
本人の心のアクセルは全開!!
 
そして
 
あの
 
ロック史上もっともみっともなくて、あまりにも素敵なキック・パフォーマンスへと昇華されるのです。
 
メンバー達の楽しそうな顔ったら・・・・・・
 
ホーンセクションを指揮するジョン・サイモンの後姿も楽しそうですなぁ。
 
では。
 
お楽しみくださいまし。
 
VAN MORRISON with THE BAND
 
曲は「CARAVAN」です♪♪
 
 
 
 
 
いやはや何度観ても腹の底から笑えます。
 
音楽を通した幸せの瞬間です。
 
そして僕は毎回涙を浮かべながら
 
ザ・バンドのメンバーと同じく最高の笑顔で
 
「カッコイイ~~!!!!イエ~~~ィ!!!!!」
 
と叫んでしまうのです。
 
多分これまでの人生で1000回は観ている映像なのですが(笑)
 
何度観てもしびれます。
 
そしてテレビのある場所で泥酔すると
 
最後は必ずこれを観て
 
そして映像に合わせて僕もキック・パフォーマンスを繰り広げるのでした・・・・
 
 
泥酔してテレビの前で舌を出しながら、体をよじってキック踊りしている45歳の中年の姿
 
誰にも見られたくありません。
 
でも一緒に飲んでる人がいると
 
たまに見せてます。
 
仲間内の何人かで、一緒にキックする時もあります。
 
その時のみんなの、なんの邪念のない笑顔が大好きなんです!!
 
 
昔、こんなことを言われたことがあります。
 
「人が真剣にやっているものを笑うもんじゃない」
 
と。
 
けれども僕は
 
「笑えないかっこよさはない。かっこいいものは笑えるのだ」
 
と思ってます。
 
 
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美術展に行くと、
 
ミロの絵の前でなにやら物騒で深刻な趣で絵を観ている方がいますが
 
僕には無理。
 
僕はゲラゲラ笑ってしまうのですよ。
 
美術には本当に疎いのですが
 
僕は赤塚不二夫の「タリラリラーン」の世界観だと勝手に解釈してます。
 
大好きで愛しているからこそ
 
笑ってそのものに接してしまう。
 
人にはそれぞれの価値観があっていいと思います。
 
常識さえわきまえて、他人を尊重さえすればですが。
 
 
さて、もう一回笑いましょうかねぇ・・・・・
 
そしてロビーと一緒に僕も叫びます
 
 
「YEAH!!!
 
VAN THE MAN!!!!!!!!」