27日(月) ピストルと心

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いやはや、いつ聴いても素晴らしい!!!
 
現存するバンドで僕がもっとも敬愛するバンド、イーストLAの雄、男の中の男たち「LOS LOBOS」でございます。
 
88年にリリースされたこのアルバム「LA PISTOLA Y EL CORAZON(ピストルと心)」は、2000枚くらいしかプレスされなかった幻のファースト・アルバム(10年くらい前に遂にCD化されましたが)に次ぐ全編スペイン語によるTEX-MEXやノルティーヤを基調にしたアルバムです。
 
メキシコ北部やテキサスに伝わる伝統的な楽器を高度なテクニックで自在に操り、実に奥深い世界を創造する彼らはホント尊敬しまくりです。
 
凄いのは、彼らはイーストLAのチカーノ・コミューンの出身でありながら、やはりそこはアメリ
 
スペイン語を話せるのは左利きのギタリスト、セサル・ロサスしかいなかったという事。
 
元々地元のコミュニティーでロックン・ロールやR&Bを基調とするパーティー・バンドとして出発した彼らが、こういった伝統音楽を身につけるのには相当な努力を重ねた末だとは容易に想像できます。
 
まさに努力の賜物なのですな。
 
自分が立ち帰れる「場所」に常に最大限のリスペクトを持って、かつ最新の音楽からも刺激を受けて未だにクオリティーの高い作品を発表し続けるこのデブッチョの5人組のオッサン達は、ひとつの理想郷なんですね、僕にとっては。
 
15年くらい前にリリースされた2枚組のベスト盤に入っている、おのおのの嫁さんと写っているモノクロ写真が素晴らしい。
 
しわの数だけ歴史を積み重ねてきたものにしか出ないであろう二人の信頼感が見事に詰められています。
 
そしてこのアルバムのように、自分を育ててくれたコミュニティーや親に対する敬愛をいつまでも忘れずに表現することが、虐げられたであろうアメリカにおけるマイノリティーの結束の強さをひしひしと感じるのです。
 
ロス・ロボスのライブは2回経験しています。
 
最初は88年の「ニュー・オーリンズ・ジャズ・フェス」での圧倒的なロックン・ロール・パーティー
 
2度目は名作「コロッサル・ヘッド」発売後の97年渋谷クアトロでの生涯忘れられないであろう、感動的なハード・ロック・ショー。
 
これはその時に、中川ゴローさんに頼み込んで楽屋に入れてもらい貰った全員のサインです。
 
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僕の一生の宝物。