19日(金) 嫌んなった

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昨日もいろいろかけたけど、これが一番しっくりきた。そんな気分(笑)。
 
大学生の時、憂歌団の「おっかけ」だった。東京近郊のライブにはほとんど行った。80年代の後半である。世の中「バブル」で大騒ぎしてた時、僕は酒まみれになりながら、木村さんのだみ声と勘太郎のペンペンギター、花岡さんのジャズベと島田さんのブラッシングに酔いしれていました。
 
ライブ会場には松金よね子がよくいたなぁ。あ、あと少年隊のニッキ!!スウェットにサンダル履きでおよそジャニーズとはおもえないいでたちだった。
 
景山民夫もちょこちょこと。勝手に身近な人間と思ってたので、その後焼死したときはちょっぴりショックだった思い出がある。
 
あれから四半世紀が経つ。既に解散してしまい、再結成などおそらくありえない彼らのキャリアを思えば、この時期は第2のピーク時だった気がする。そう考えると、あの濃厚なライブを何十回と経験できたのはホント幸せだった。
 
そんな憂歌団の75年のデビュー・アルバムがこれ。1枚目にして、既にワン・アンド・オンリーの強烈な匂いを発してます。
 
バリバリ大阪出身の彼らであるが、実は大阪弁の歌詞はほとんどないんですね。多分、ちょっとヒットを狙って康珍化に歌詞を依頼した88年発売の「大阪ビッグ・リバー・ブルーズ」までなかったんじゃないかな?
 
なんか昔インタビューで読んだことがある。「僕らが大阪弁で唄うってことはなんか違うと思う」って。
 
自分の力ではどうにもならないような人生のペーソスを、ちょっと斜めの視線でヒョイと笑い流してしまう、茶化しながらしっかり社会批判をしている、そんなものが大好き。昔から歌い継がれているブルーズやフォーク・ソングにはそんなものがたくさんある。青島幸男が仕掛けたクレイジー・キャッツや大正の演歌士、添田唖蝉坊なんかもみんなそう。
 
そういうもののほうが歌に深みがあって嘘のない真理があるような気がする。
 
まぁ、ひとそれぞれだけど、ね(笑)。
 
憂歌団の唄にもあっけらかんとしたなかにそういう匂いがあります。
 
トリオ・レコード「ショーボート」レーベルのこのファースト・プレスのアナログ盤は、ものすごくいい音です。この時期の洋楽の日本盤は最低な音ですけどねぇ。マスターがしっかりしてれば日本盤でもいい音なのかな?日本盤の音の良し悪しは今後の研究課題。ちゃんとした定理が導き出せるかな???(笑)。
 
若い人は憂歌団なんか知らないかもね。
 
UAのアルバム「アメトラ」のなかの曲「アントニオの唄」でバックをつとめているのが彼ら。昔「ゲゲゲの鬼太郎」のテーマソングも唄ってたよ。
 
どちらも、もはや古いか・・・・・・。
 
包丁を研ぎながら、「嫌んなった」を大声で唄う終業後の僕は、客観的にみて危ないと思いました(笑)。