
これ、昔からよく聴いてるなぁ・・・・・・
愛してやまないアルバムです。フィンガー・ピッキング・ギターの巨匠2人のデュオ・アルバム。
1974年発売の日本盤。「THE ATKINS TRAVIS TRAVELING SHOW」です。オリジナル盤欲しいなぁ。e-bayでたまに見るけど、日本ではあんまし出てこない。いつかゲットしたいです。
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マール・トラヴィスは1917年生まれ。ブラインド・ボーイ・フラーなどの黒人フィンガー・ピッキング・ギタリスト等の影響を受け、その独自のスタイルを確立。「16トン」のヒット曲で戦後のカントリー界に名を残します。
そのギター・スタイルが、エルヴィス登場後のロックン・ロールにおけるギタースタイルの原点ともいえるかもしれない。彼に影響を受けたエルヴィス・バンドのスコッティ・ムーア、そしてジーン・ヴィンセント・バンドのクリフ・ギャロップは、マール・トラヴィスのスタイルをよりシンプルに、そしてスピーディーかつダイナミックに発展させ「ギャロッピング・ギター」というまさにロカビリー・ギターのお手本を作った。それは時代を飛び越え、80年代のストレイ・キャッツのブライアン・セッザーに受け継がれる。
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チェット・アトキンスは1924年生まれ。云わずと知れたナッシュヴィル・カントリー界のドンです。
彼はグレッチ社からいくつかシグネチャーモデルを発売している。ビートルズのジョージ・ハリスンが初期に弾いているデッカイギターが、チェット・アトキンス御用達の「グレッチ・カントリー・ジェントルマン」です。

カントリーギター界の巨匠が行った歴史的セッションアルバムがこれ。
当時マールさん57歳、チェットさん50歳。
円熟を迎えようとする二人のリラックスしたセッションが楽しめます。
超絶テクニックを駆使しながら、そうは聴かせない歌心溢れるプレイがミソ。
こんだけ弾けたら毎日楽しいだろうなぁ(笑)。
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アルバム最後の曲「夢であいましょう」が大好きで。
これはいろんな人がやっている名曲ですけど。
ジプシー・ジャズのジャンゴ・ラインハルトなんかも有名です。
そのジャンゴをモチーフにしたウディ・アレンの映画「ギター弾きの恋」でもこの曲が効果的に使われてました。
一番印象的なのは、2002年にエリック・クラプトンが呼びかけて行われたジョージ・ハリスンの追悼コンサート「CONCERT FOR GEORGE」での一場面。
一番最後にこの曲をジョー・ブラウンが唄うんですよ。最後がジョージの曲じゃなくてジョージが大好きだった曲というのがたまりません。
そして、目立ちたがり屋さんのポール・マッカートニーにトリを任せなかったというのも素晴らしい(笑)。
このコンサートに関してだけはエリックさんを尊敬してます!!!
僕の葬式の時もこの曲は欠かさないなぁ・・・・。
「自分の葬儀の時の曲くらいは、自分で責任持つのが音楽好きとして当然のことだ」
とは
先輩のM木さんの言葉であります(笑)。
もうあまりにも感動的な場面で、あたしは毎回号泣してしまいます・・・・・。このDVDについてはまた改めて。
YouTubeでほとんどの映像が観れるので、是非とも。
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話が脱線しましたが、
マール&チェットの素晴らしい演奏はこちらで。
ちなみに左がチェット・アトキンス、右がマール・トラヴィス。出ているギターの音もそのとおりです。