最近の収穫レコード その7
最近買ったレコード その7
最終回。ホントはもうちょっと買ってるけど。。。
RCサクセション「楽しい夕に」
1972年東芝EMI。1900円。
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遂に出会った!!
この旅、最大の収穫です。
ありがとう博多!!!!!
当時のオリジナル盤。というかあまりにも売れてないレコードなので再発なんてないのでね(笑)。
超ミント・コンディションです。こういうのに出会えるからレコード探しはやめられない。
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僕が初めてRCサクセションを聴いたとき。
高校1年生、1981年かな?
「雨上がりの夜空に」とかでブレイクしまくってた彼らの「売れない」時代を知る手掛かりは「ハードフォーク・サクセション」という初期の2枚を編集した盤しかなかったのだ。
「シングルマン」もちょうどはざまで再発盤も手に入らなかった。
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上京して程なく「初期のRCサクセション」(オリジナル盤)と「シングルマン」(これは勿論再発盤)を手に入れることができたんだけど
この「楽しい夕に」だけは見かけることがなかった。
いや、正確には見かけてるのだがね。
国分寺にあった(まだあるのか?)「珍屋」というレコード屋さんの片隅の壁にジャケとが飾られてたんだよな。
「ああ、これか~~」って眺めてたのを覚えてる。
23歳くらいの時かな?
だからCDというフォーマットで再発になった時、とにかくすぐ買ったよ。
「ようやく聴ける!!」って。
キヨシローとチャボさんが94年に野音でやった「GLAD ALL OVER」っていうライブでチャボさんが唄った「忙しすぎたから」がこれに入ってて、やたら感激したな。
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大好きなレコード。
高校時代の仲間だった初期RCの3人があの区域に生息してた匂いが一番プンプンするんだよね。
国立から谷保に抜ける大学通り
津田塾辺りの雑木林
いろんな景色がすぐ頭に浮かぶ。
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同じ中央線でも見える景色や空気は違う。
変な話、一駅違うと文化が違う。それが面白い。
僕は吉祥寺と三鷹で四半世紀暮らしてきたから
国分寺や国立で住んでいく、生活を営む自信がない。
隣りの西荻窪でさえ無理なのだよ(笑)。耐えられない。
違う風景だ。
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だけど不思議なことに
「中央線」っていうキーワードになんだか共通する何かが存在してるんだよ。
上手く言い表すことができないけどね。
向田邦子がアパートで飼ってる虎を観たのも中央線からだった。
久保田早紀の「異邦人」は夕焼けの中央線から見た風景がモチーフになった。
何だか僕にとってはマジックがあるんだよな。
ザ・ブームの宮沢氏が作った「中央線」という曲は名曲だと思う。
彼は山梨だから、僕とは逆の光景を見ていたんだろうけど。
矢野顕子がカバーしたのはよくわかる。
あの人、高円寺に住んでたからね。
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所詮、田舎から上京してきた輩の幻想なんだけどね。
歳をとって、一回地元に戻ってから見た「東京」には魅力的な場所が沢山ある。
谷根千、十条、日暮里、浅草
昔、ちょっと向島の女の子と付き合ってた時があったけど
そのままだったら人生随分違っただろうな(笑)。
でも、結局は東京の西で生きてきた人間なんだろうな。
この青臭いアルバムが一番心に響くということは
まぁ、自分の居場所は
というか自分の東京は「中央線」なんでしょうな。。。。。