ジョンの魂

去年に引き続きやることのない2021年のGWだ。
 
なのでこんな夜中に久しぶりに「ジョンの魂」を大音量で聴いてる。
 
レコード・コレクターズで特集してた50周年記念盤、
勿論買うつもりはないが(笑)
 
それで久しぶりに聴いてみるか、と。
 
3年ぶりかも。
 
その3年前に灰太郎と桜井さんとで呑んでた時に
 
「どのくらいの頻度でこのアルバムを聴くか?」
という話になってね。
 
僕は「んんん・・・年に1,2回ですかねぇ」
って言ったら
 
桜井さんがこう言った。
 
「木下君、そりゃいくらなんでも聴きすぎだろ!!」って(笑)。
 
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初めて聴いたのは高校1年生かな。1981年だ。
 
ジョンが亡くなった後である。
 
当時のNHK・FMで深夜にアルバム丸ごと一枚ノンストップでかけてくれる番組があって
 
それをカセットに録音してね
 
とにかく聴きまくったんですよ
 
痛いほどとげとげしいんだよね、これ。
 
生身の人間の姿をさらけ出されるって、凄く衝撃だった。
 
音と言葉が頭にこびりついて離れないというか
 
10代の自分にはとにかくインパクトはありましたよ。
 
皆さんそうだと思うけど。
 
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僕が今持ってるのはデンマーク盤アップルのファーストプレス
 
マザースタンパーがUKと一緒なので物凄く音いいです。
 
もう一枚はモービル・フィデリティの例のオリジナル・マスター・レコーディング・シリズのやつで。
 
これがクソみたいなレコードでね。
 
B面のケツに「POWER TO THE PEOPLE」と「DO THE OZ」を足しちゃってるもんだから
 
A面の最後が「REMENBER」
 
B面の頭が「LOVE」
 
製作者の意図を完全に無視。
 
音楽はデータではないのだよ。
 
いい加減にしてもらいたい。
 
売らないで持ってる自分が意味わかんない。
 
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聴き終えてから文章書いてるが
 
やっぱり眉間にしわが寄った。
 
何時でも音の細部まで脳内再生できるアルバムのひとつだが
 
繰り返し聴きたいアルバムではない。
 
ザ・バンドの「BIG PINK」も勿論かなりの精度で脳内再生できるが
 
これはよく聴くなぁ。
 
今思ったけど
 
「艶」の問題なのかもしれない。
 
ジョンの魂はあまりにも個に向かい過ぎててドライなんだろうな。
 
痛いんだよね、どうにも。
 
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改めて聴きなおして
 
「WELL WELL WELL」が一番好きなのを思い出した。
 
これをカッコいいと思う感覚が
 
その後の音楽人生の指針のひとつなのかもしれない。
 
大学1年生の時
 
初めてマディ・ウォーターズを聴いて虜になったのは
 
このザラザラ感を体験していたからなのかもな。
 
勿論、マディの声とスライドギターの方がもっと淫靡なんだけどね。
 
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このアルバムを神格化したり絶対として語る人とは呑み屋で同席したくないが
 
聴いたことのない人には僕は絶対説教するだろう(笑)。
 
うまく距離感が保てないアルバムNO.1だな。
 
でも一生手元に置いておくアルバムだ。
 
次に聞くのは5年後くらいにしておきたい。
 
それまで生きてたいね。
 
 

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