ギターを磨く2

昔、「のろ」の常連でアコースティックギター好きな藤田さんという人がいて

 

なんか楽器屋さんを巡るのが好きらしく

 

いろんなギターを物色して購入してくるのだ。

 

で、私に持ってくる。「木下君、いる?」って(笑)。

 

ちなみに本人がギター弾いてるところは一度も見たことがないので、その腕前はまったくわからない。

 

藤田さんから購入したギターは2本。

 

一本目はヤマハの70年代のドレッドノートタイプのやつ。

 

いかにもヤマハの音だった。

 

ジャキジャキないい音なんだけど、昔からあのV字ネックが苦手で

 

キセル兄の元へ嫁いでいった。

 

2本目が未だにうちにあるこのギター。

 

嫁いできてから15,6年は経つだろうか?

 

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カナダのシーガルというメーカー。S6FOLKというタイプ。

 

定価は多分6,7万円だと思う。9000円で藤田さんから購入した。

 

カナダのメーカーは丁寧に作るところが多いのだが、シーガルもコストパフォーマンスが優れたギターとして評判が高い。

 

トップ板はシダー。そこに薄いラッカー塗装がされている。その塗装はあまりにも薄いので、ガチャガチャ弾いてるとあっという間に傷だらけになる(笑)。

 

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その他、いろいろ考えられていてこの値段帯ではかなりバランスがとれていてよく鳴るギターであります。

 

が、しかし

 

何か足らないんだよねぇ。

 

何だろうと思ったら

 

「色気」でした。

 

そうなんですよ。ヴィンテージのマーチンやギブソンが持つ個体それぞれ弾きこまれた結果である「色」が欠けてるんだよな。あくまでも感覚なんだけど。

 

あとは見た目(笑)。

 

ボディはコンパクトかつなで肩で気に入ってるのだが

 

ヘッドはねぇ・・・。

 

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音響工学的かつ弦の張力を考えてネックが変に反らないようになってるらしいが

どうにも味気ない。

 

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学生の時、クロサワ楽器のアコースティックサイドでバイトしてたので

 

かなりの数の良いギターを試奏することができた。

 

その時の感覚がずっと残ってるので、アコギを購入するときに妥協できなくて、結果としてとりあえず安いギター&そこそこ使えるもので今まで来てしまいました。

 

一番欲しいのは50年代のギブソンJ-50かなぁ。

 

ボブ・ディランが初期に使ってたやつ。

 

50年代のギブソンのネックが一番好き。かなり太めのネックが自分の手に一番フィットします。

 

でも、もはや高すぎて宝くじでも当たらないと手が出ないでしょうね(5,60万くらいか)。

 

今調べてみたら、今年ギブソンから50年代のJ-50モデルが発売されたみたいで。

 

値段は25万円くらい。

 

ちょっと弾いてみたい気もするけど、

 

新しいギターを購入するのならどうしてもエレキが優先してしまうのだなぁ。

 

アコギは一本、一生モノと出会えればそれでいい。

 

さてさて、その機会は今後果たして来るのか?

 

それともこの9000円のシーガルが僕の一生付き合っていくアコギになるのか?

 

そんなことを考えながら、毎日ポロッと鳴らしてます。

 

このギターへの愛着は

 

勿論あるんだけれど、ね(笑)。