12日(土) 記憶力

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このブログはお分かりの通り、何日か前のことを思い出して書いているのだが
 
なにせ歳も歳、かつ酒で脳が犯されているので(笑)、前日の夕飯がなんだったかも思い出せない人間である。
 
みなさんは前日食べたものを全部思い出せますか????
 
そんな僕の記憶の拠り所が「伝票」です。
 
不思議なことに伝票をみると、誰が来て、どんなものを飲んで、どんな話をした一日だったのかがすっと蘇るのです。
 
今確定申告の準備中で、過去一年間の伝票を見直しているが、
 
「あぁ、去年の2月15日はあんな状態だったなぁ・・・・・」なんてすぐさま思い出せる。
 
直近の一週間くらいはその時にかけていたレコードの順番まで思い出せる!!
 
これは職業病なのか、はたまた特殊才能なのか???
 
まぁ、伝票でその日を振り返るなど、単に「ワーカホリック」だというだけかもしれないが・・・・(笑)。
 
 
 
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このレコードは
 
前日の混雑がウソのように閑散とした店内で、最初のお客さんTちゃんが帰ってから次のお客さんYちゃんが来るまでのアイドルタイムに聴いていたものです。
 
気分的にちょっと軽快なスワンプものを聴きたかったのですな。
 
71年、ワーナーから出たスワンプ・ロックの隠れ名盤、アーサー・アレキサンダーの同名タイトルの作品。オリジナル盤。
 
 
アーサーさんといえば、ビートルズ、特にジョン・レノンが愛してカバーした「ANNA」「A SHOT OF RHYTHM & BLUES」、ローリング・ストーンズがカバーした「YOU BETTER MOVE ON」などの60年代の作品が有名だが
 
70年代にはいってからのこれは、なかなか捨てがたい魅力があるのです。
 
最初聴いたときは、そのビックリするくらい軽いタッチのサウンドにビックリしたのです。
 
ジャケを見ての通り、顔の色も真っ黒で、ゴリゴリのR&Bを期待していたので、ね。
 
でも、南部のスワンプ系シンガー・ソング・ライター色が色濃いこの作品は、聴けば聴くほど味が出てきます。
 
ドニー・フリッツやダン・ペンなどの白人側からのアプローチに対し、黒人側からこういうアプローチをする作品もなかなか珍しいのですが
 
つまるところ、ソウル、ブルーズ、R&B、カントリー全てを包括したアメリカ南部=スワンプの人種を超えた共通の空気みたいなものが、一番体感できるのがこのアルバムではないか、と。
 
南部の激しい人種差別の中で、音楽というフィルターを通じて白黒関係なく共有できる独特の感覚を持ち得た「SWANP」というキーワード
 
そしてそれを体現する場所となったアラバマはマスル・ショールズやアメリカン・スタジオ、そこに出入りする数々のミュージシャンたちの姿勢のきっかけのひとつがこのアルバムかもしれません。
 
ライ・クーダーもこのアルバムから「GO HOME GIRL」をカバーしております。
 
キング・エルヴィス・プレスリーはここからあの名曲「BURNING LOVE」をピックアップ!!
 
そう、こちらがオリジナル。
 
エルヴィスのほうがはるかに「黒い」のが笑えます(笑)。
 
でも、このアルバムのジャケットのアート・ワークは
 
凄すぎますよね・・・・・・・・
 
 
怖い。
 
これじゃ売れないよ(笑)。