ボヘミアン・ラプソディ<さらば青春の新宿JAM


音楽映画を2本観てきた。
 
一本目は話題の「ボヘミアン・ラプソディ」。
 
もうなんだか社会現象にでもなってるような(笑)。
 
なので僕からは特にはないのだけれど。
 
まぁ、よく出来た「映画」だとは思いました。
 
でも、昔から役者がいる音楽映画ってだめなんだよね。
 
だって本人じゃないから。どこか冷めた目でみちゃう。
 
それも今回は特にキャラが濃いクイーンですからねぇ。
 
よくやったとは思いますが、深入りはできませんね。こればっかりはしょうがない。



 
音楽映画でよく出来てるな、と思ったのは「RAY」なんですが
 
ジェイミー・フォックスが演じるレイ・チャールズが本人にしか見えなくなる。
 
なんでだろなって考えてみたら盲目のレイさん役なのでずっとサングラスしてるん
ですよね。目がみえないからこっちの想像力が働くのかな?
 
「眼力」というのは大事なんですねぇ・・・・。
 
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さてもう一本は「さらば青春の新宿JAM」という映画
 
これは新宿にあったライブハウス兼スタジオ「JAM」がビル取り壊しに伴い閉店
したのだけれど、
 
モッズ・メイデイなど数々のイベントを催していた伝説のライブハウスで
 
その営業最終年のクリスマスに初期に出演してたザ・コレクターズが、30年ぶりに
JAMでライブをやったシーンを中心に当時の東京モッズシーンを検証したりという
映画なのでありますが
 
もうこれは孤高のロッカー、加藤ひさしの今までの生きざまのドキュメンタリーで
しょう。
 
本当にあきらめの悪いおっさんがこだわり続けた人生賛歌です。
 
もう観てて途中から「男はつらいよ」観てる気分になりました(笑)
 
 
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ザ・コレクターズのボーカル、加藤さんは
 
僕の田舎の5歳年上のパイセンなのです。
 
当時加藤さんは「THE BIKE」というバンドをやってました。
 
映画の中でもザ・バイクの映像が何度も出てきますが
 
81年、83年の熊谷でのライブ
 
あれ、両方ともうちのバンドも同じステージに出てます。
 
当時の熊谷にはライブハウスなど一つもなくて
 
かつ練習スタジオも一つしかなかった。
 
そのスタジオがあったのが「フジクラ楽器」というところで、みんなそこで練習して
たんじゃなかったかな?
 
そのフジクラ楽器が主催するライブが年に一回、熊谷市民会館であったのです。
 
「ウインド・ベル・コンサート」という名前だったなぁ。
 
そのライブを当時からフジクラさんで全部録画してて、それをよく店頭で流してたん
ですね。
 
当時、家庭にまだビデオデッキが導入されてるかいないかくらいの時だったから
(うちにはなかったのでライブ・エイドも録画できず全部生で朝まで観てましたよ)
 
フジクラさんも思い切ったことしてくれましたよね。そのおかげで貴重な映像が
残ってるのですがね。
 
うちのバンドのもどっかにあるのかな?
 
観たいような、観たくないような(苦笑)。
 
 
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当時高校1年の僕にとっては、すでに大学生できっちりビートバンドの洗礼受けてる
加藤さんは衝撃でね。
 
だって熊谷にあんなスタイリッシュな人、一人もいないもん。
 
本物のリッケンバッカーのギターとベース持ってるバンドも加藤さんたちだけ。
 
 
今、過去の記憶を紐解いてるけど(笑)
 
 
中学2年でビートルズにはまった僕が動くビートルズを初めてきちんと見たのが
 
たしか高校1年じゃなかったかな?
 
いや、その前年にジョンが亡くなってるので、その時にテレビではたまに流れてた
かもしれない。武道館ライブもテレビで最初に観たな。
 
 
でも大きなスクリーンで見たのはニットーモールでやった「ビートルズ展」だった。
 
「レット・イット・ビー」と「シェイ・スタジアム・ライブ」を上映してたんだよ、
確か。
 
だから動くビートルズ体験と同じ時期に加藤さんを体験してるのですよ。
 
そう、僕にとって加藤さんはかなり大きな「洋楽体験」そのものなのです。
 
 
それから高校生の僕らはいろいろ話を聞きに行くわけです。
 
で、JAMやらPOLICEやらを知り
 
どうやらTHE WHOというバンドがキーワードっぽいとか。
 
彼らの背後にブラック・ミュージックというのがあるみたいだぜ
とか
 
・・・そちらは大学に入って上京してからの僕の専門分野になっていくのですが、
すべてはこの時が伏線です。
 
 
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その後、加藤さんがコレクターズというバンドになってデビューしたというニュース
が友人から伝わって最初の2枚くらいは聞いてたかな?半分くらいは
ザ・バイク時代の曲だったので馴染みがあったのでね。
 
 
それから僕の音楽趣味も広がりすぎたので随分疎遠になってましたが、
 
ここ10年くらいに実は周囲にコレクターズ・ファンが結構いることが発覚し(笑)
 
Youtubeという便利なツールを駆使しつつ、なんとなく加藤さんの作り上げた
30年の作品に触れている今日この頃です。
 
基本はザ・バイクの時と何らぶれてないのがすごいです。
 
でも楽曲の幅は確実に広がっていて、最近はまたシンプルに締めなおしてる感じかな。
 
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一人の男が何かを成し遂げるために東京出てきて、いまだもがきながらでも進んでる。
 
個人的に昔を知ってるだけにちょいと私はグッときましたね。
 
映画は加藤さんの舞台挨拶があった熊谷での回に行きました。

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お客さんは超満員。ちょっとびっくり。地元だからスペシャルを期待して東京から
来た人も多いんだろうね。
 
客層は30年間を加藤さんと共に過ごしたんだろう元ギャルでいっぱい(笑)。
 
いや素晴らしいです。
 
 
僕はモッズでも何でもないですが
 
 
とりあえず昔購入したこんな本を持ち出して
 
モッズシーンを再検証してみたりしてます。

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今さらパンツの丈気にしてもしょうがないけどね(笑)。
 


ボヘミアンもさらばもそうだけどさ

最近の映画は音が無茶苦茶いいねぇ。コレクターズのはロンドンで映画用にリミックスしなおした
らしいけど。

映画館も音質改善してるんだろうね。デジタルな世界だね


7.8年前の吉祥寺バウスシアター、爆音上映会が懐かしいです。


そっちのほうが好きだけどね(笑)。