
本日は怒涛の3連ちゃんパーティーもひと段落し、ゆっくり過ごしてます。
営業してるからゆっくりじゃダメなんだけどね(笑)。
久しぶりに大音量で先日届いたレコードを満喫してます。
ず~っと欲しかったライ・クーダーの72年に出た3枚目のアルバム「BOOMERS STORY」のオリジナル盤がこれです。
ライさんのアルバム、これだけ何故かオリジナルじゃなかったんだよな。まぁファーストはセカンド・プレスだけど(ファースト・プレス、見たことない!!)。
で、その音たるや、想像通りの絶品でございます!!
特にA面最後の曲「MARIA ELENA」がしっかりとしたニュアンスで聴けるのが最高に嬉しい。
僕が長年愛聴してきた古い日本盤は、プレスが悪く、溝が奥に進むほど音圧が下がるのです。
だからしっかりプレスされたこの盤で僕は初めてその楽器のニュアンスに触れることができたのでした。
紙ジャケCDは音ひどかったからなぁ・・・・・・・。
この古いメキシコ民謡のなんと美しいことか。
理論的には明らかに間違っているであろう「不協和音」がどれだけこの曲を美しくしているか。
理論が先走ってはいけないのだ。楽器の構造上そういう音が出るのは仕方ないのであります。でもそういう音が音楽を豊穣にするのですよね。
この曲だけ2度聴き惚れ、思わず落涙・・・2011年度初泣きです(笑)。
もうねぇ、歳をとると涙腺が弱くて弱くて。。。。
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ウッディ・ガスリーも唄っているアメリカのハード・タイムス。
そんななかから民衆に本当に必要な唄が次々と生まれた。
そんな唄達に対する思いが、3枚目までのライさんのアルバムにたくさん詰まっています。
最後は「おはよう鉄道員さん」で締めくくられる。いわゆる「レイル・ロード・ソング」。
鉄道は未来への象徴だ。先に向かえばなにかがあるかもしれない。
けど、現実に適応できないことの象徴でもある。ここから逃げ出す手段としての鉄道。
そして流れ者は「流れること」でしか生きる術を見つけられないのかもしれない。
そんなことを考えながらこの曲に聴き入ることが多い。
途中で入る、もの悲しいクラリネットの音色がまたいろんなことを想起させます。
モノクロームの写真が貼られた真っ黒でなんにも描いていないジャケットの中に詰められた唄達は、僕にいろんな事を考えさせてくれる。
ライ・クーダーで一番好きなアルバムです。